薔薇 現在の閲覧者数: トーマダー 200708

トーマダー

「トーマダー」とはカンボジア語で「ふつうの、ありふれた」を意味することばです。「ふつう」で「ありふれた」カンボジアを通して、今まで語られることのなかったこの国の多様な表情を伝えていきたいと思います。

新道路交通法とバイクの運転免許(続)

(前回の続き)
自分も受講希望者の一人なので、これ以上、人々が係官をいらつかせるのを眺めていてもあまり意味はないし、こちらに火の粉が飛んできても困る。以前、とある役所で健康診断書の発行を依頼しに行った際、カンボジア国籍を持っていない人間の場合はカンボジア人とは違った段取りを踏むということを知った。すべての公的な手続きがそうなのかどうかは確認していないが、この講習の場合も外国籍の人間の場合は別の道が用意されているかもしれないと思い、自分はカンボジア人ではなく外国人であることを告げ、問い合せてみることにした。
持ってきたパスポートを手にし、係官の逆鱗に触れないよう可能な限り穏やかな口調で話しかける。
「すいません、私はカンボジア人ではありません。外国人の場合はどうすればいいのでしょうか?」
すると係官は「英語は話せるか?」という前置きのあと、落ち着いた口調で説明してくれた。それによると、外国籍の人間の場合は、パスポートのコピー、ビザのページのコピー、証明書用の写真を持ってポンチェントン通り沿い、タックトラー(地名)にある運輸総局(General Department of Transport)へ行き、そこで手続きをするという。また別の役所へ行くのか……。

教習コース

▲運輸総局にある教習コース

さっそく運輸総局へ行く。敷地内には複数の建物が建ち、その裏には自動車の教習コースが備えられている。個人的な印象では、カンボジアの役所には受付がないところが多い。ここもその例外ではなく、講習の手続きがどこでできるのかまったくわからない。こういうときはそれらしきところへ言って人に聞くしかない。入り口の上に「車両登録」と書かれた建物に入り、職員らしき人物に聞いてみた。が、具体的なことはよくわからない様子。
「あっちの裏手にある建物で聞いて見なさい」
言われるがまま、裏手にある建物に行ってみる。すると、教習本や手続きの書類を持ったカンボジア人の姿がある。また、ありがたいことに受付もあったので、そこにいた女性に聞いてみた。

受験申し込み窓口

▲受験の申し込みに来た人たち。

「もう講習は受けたのですか? まだ受けていない? それじゃあ売ることはできません」
いやいや、講習を受けにきたのに受けていないからダメだというのはどういうことだろうか。
「ボレイケイラー地区にあるところで聞いたら、ここに来て手続きをしなさいと言われたんですけど」
「ここではできません。9月にまたボレイケイラー地区のところで講習が再開されるから、9月まで待ってください。ただし、もう無料ではありませんよ、有料です」
どうやらここは講習を終えた人が受験の手続きをするところらしい。この女性の対応から、確かな情報を得られないと判断し、確実な情報を得るため、再度、最初に聞いた人のところへ戻って確認してみることにした。すると今度はこう言う。
「あっち(さっきとは別の建物)に書類課があるので、そこで聞いて見なさい」
てくてくと歩いて書類課へ向かう。入り口のすぐそばに書類を積んだ机があり、そこに座っていた女性に尋ねる。すると、奥に座っている男性のところへ回される。すると男性は次のように説明した。
「まず、交通法規についての教習本を買って自分で勉強をしてください。あなたは日本人なので、交通法規についてはすでに学んでいるだろうから、カンボジアと日本との法規の違いについて学んでください。例えば日本では車両は左側通行ですが、カンボジアでは右側通行ですよね? そういうことを勉強してください。本はここでも売っているし、民間の教習所でも買うことができます。法規を学んだら、運輸総局に来て受験手続きをしてください。手続きに必要なものは、ここで売っている申請書類、パスポートの写真欄とビザのページのコピー、それに4×6cmの顔写真5枚です。書類は9000リエルです。書類の記入でわからないことがあったら私に聞いてくださいね。受験手続きの際、試験日についての案内があります。試験は筆記と口答で、カンボジア語で行われます。試験に受かれば免許証が発行されますが、落ちたらまた受けに来なければなりません」

教習本

▲運輸総局で買った教習本。1冊6000リエル(1.5米ドル)

運輸総局で売っているという教習本を見せてもらった。A5サイズでぱっと見たところ内容は日本の教習所で使っているものとさほど変わらない。交通標識や状況を説明するイラストつきで解説されている。大きな違いはごく一部を除き、すべてカンボジア語で書かれているという点だ。文の表現自体はさほど難しくなさそうだが、やっかいなことに、法規を説明する文章なので、日常生活ではまず使うことのない単語が並んでいる。しばらくは見慣れない単語とのにらめっこが続きそうだ。

■「新道路交通法」とバイクの運転免許

カンボジア国内における交通事故が多発していることから、カンボジア政府では今年2月に「新道路交通法」を成立させ、2007年9月から施行するとしている。これにより、排気量49CC以上のオートバイを運転する者に対して、運転免許証を取得することが義務づけられるようになった。ただし、普通自動車の免許証を持っている人は排気量125CCまでのバイクを運転することができる。
カンボジアで発行されている英字紙Cambodia Daily(2007年8月22日)に"Motorbike Drivers Take New Traffic Law Lightlyと題する記事が掲載され、そのなかには以下のような記述がある。

(前略)all motorists complete 16 hours of classroom training before testing for a license.

つまり、まずは16時間の講義を受け、それから試験に臨んで合格を勝ち取った者に免許証が交付されるというわけだ。カンボジアで発行されている日本語フリーペーパーのNyonyumによると、プノンペンの場合、講習は今年3月から市内の公共事業運輸省運輸総局で毎週土曜日の午前(7時30分〜11時30分)と午後(13時〜17時)の2回行われており、どちらかのコースを4回(4週間)受けると受験資格を得ることができるという。つまらぬことで警察のお世話にはなりたくないし、どんな講習なのかその内容を知りたかったので受けてみることにした。
ある土曜日、公共事業運輸省へ行き、講習を受ける場所について聞いたところ、ボレイケイラー地区にある運輸局だと言われる。そのままボレイケイラーへ向かい、運輸局のなかへ入ったが、それらしき人はまったく見当たらない。職員らしき人物に聞いてみると、
「月曜日にまた来なさい。まずは申請する必要があるので、講習を受けるのは申請してからです」
と言われる。運輸局は7時半からやっているとのこと。余談だが礼を述べたところ、「謝謝(中国語で「ありがとう」の意」という言葉が返ってくる。中国人ではないが、いちいち訂正するのも面倒なのでその場を後にする。

運輸局の前で待つ申請者

▲運輸局の受付前で当惑する人々。

月曜日、8時に運輸局へ行く。担当事務所のところへ行くと、申請しにきた人たちが不安そうな顔でざわざわやっている。どうしたのだろうかと思って事務所をのぞくと、入り口横にカンボジア語で「申請の受付は終了しました」と書かれた張り紙が貼ってあった。今月いっぱいまで受け付けていると聞いていたが、これはいったいどういうことなのだろう。事務所のなかに入って問い合せてみようと思ったが、そういうことをしようとする人がまったく出て来ず、みな
「なんでもう終わりなんだ?」
「終わりって、いったいどうすればいいんだ?」
とざわざわしているだけ。その様子を見ていて、今度は彼らがこの状況にどうやって対応するのかが気になり始め、問い合せるのをやめてしばらく観察してみることにした。だが、いつまでたっても申請しにきた人たちは、何の解決にもならない話をだらだらとしているだけ。その疑問を直接担当の役人にぶつければいいじゃないかと思うのだが、目の前にいるのは役人に弱い典型的なカンボジア人なのかもしれない。
そのうち、しびれを切らしたのか一人の男性が事務室の扉を開けて中へ入って行った。数分後に戻ってきた彼に聞くと、
「運輸局での講習はもう終わったので、これからは民間の教習所で講習を受けなければいけないそうです」
とのこと。その彼は何人かに同じことを伝えたあと、運輸局をあとにしたが、彼の話を聞いたにも拘らず、まだ諦めきれないのか多くの人が事務所の前でああだこうだ言い続けている。

「来月の1日に終わるって聞いてたのにもう終わりってどういうことよ、馬鹿みたい!」
「民間の学校で講習っていったって、いくらかかるんだ?」

その後、何人かの人が同じように問い合せたが、問い合わせの内容が同じだったからか、いらだった係員が立腹し、荒げた声で対応するようになる。
「まずはそこの張り紙を見なさい!! 何て書いてあった? 何? まだ見ていない? 見もしないで入ってきて何をしようって言うんだ!?」

>>続く

新道路交通法(カンボジア語)は、上院のホームページで参照可能。

■アンコールワット国際ハーフマラソン参加者募集

本大会は、カンボジアの対人地雷被災者救済のため、日本の多くのランニング愛好者やNGOが世界各国から参加して、作り上げてきたチャリティー国際認定レースです。地雷被災者の人々に勇気と希望を与え、人類が二度と悲惨な世紀を迎えないよう、「非人道的な対人地雷の使用禁止」を訴え続けるために毎年開かれています。

■開催日程:2007年12月2日(日)午前6時30分スタート(前夜祭12月1日)
■開催地:アンコール遺跡特別周回コース

■参加料金
ハーフマラソン:50.00USD、
ロードレース25.00USD〜
現地登録特別価格は10.00USDオフ!! ※詳細はこちらを!

■オンライン登録
登録ページ

■日本からのツアー
5日間、6日間コース11万9000円〜
レースのみ参加も可能です。
※詳細はこちらを!

■お問い合わせ
□カンボジア(英語対応):
アンコールワット国際ハーフマラソン大会実行委員会
#79C St.155, Toul Tompoung I, Chamkarmon, Phnom Penh
P.M. Green
Tel: +855(0)23-213-525
E-mail: coop@angkormarathon.org
□日本(日本語対応):
アンコールワット国際ハーフマラソン大会実行委員会日本事務局
〒701-1213 岡山市西辛川872-2 ハート・オブ・ゴールド本部事務局内
Tel/Fax: 086-284-9700
E-mail: hginfo@hofg.org

■プノンペンの空 2007年8月8日(水)16時04分

プノンペンの空

■同じ国に同じものを送るのに郵便料金が違う?

ここ数日、続けてトーマダーの定期購読の申し込みをいただき、とても嬉しく思っている。
先日も申し込みをいただき、購読料の振り込みの確認ができたので、申し込みのあった分(創刊号と2号)を持って郵便局にいった。そのときの送料(航空便)は2部で1万3300リエル。
ところが、今日、同じ創刊号と第2号を発送しに行ったところ、重さはまったく同じで送付先も日本だというのに料金は1万5500リエルだと言われる。2200リエルの違いは何なのだろう? なぜ違うのだろう? そこが気になる。
「この間、同じものを送ったとき、1万3300リエルしかかからなかったのに、どうして今日は1万5500リエルかかるんですか?」
郵便局の窓口の人に聞いた。すると窓口の女性は
「1万3300リエルっていうのはタイやベトナムへ送る場合の料金ですよ。日本の場合は中国と同じ料金が適用されるんです」
と言う。答えになっていない。タイやベトナムに送ったなんて一言も言っていない。
「違います。タイではなく日本に送ったんです。でも料金は1万3300リエルでした」
何回かの問答のあと、
「それじゃあ1万3300リエルでいいです。でも、3300リエル分の切手はないので、1万3500リエルになります」
「それじゃあ□□でいいです」というのもおかしな話だが、設定された料金分の切手がないというのも不思議だ。それに、前回、1万3300リエルで送ったときは、「ない」切手をどうしたのだろう? すっきりしないので、局員が料金の算出に使う料金表を見せてもらう。このとき出した郵便物の重さは局員によると180グラム。料金表を見ると180グラムの場合は1万4580リエルとある。数字が一致しない。
「例えばアメリカにポストカードを送る場合、2100リエルかかるんですが、2100リエル分の切手はないので、局員は2200リエル請求し、2200リエルの切手を貼るんです。日本の場合は1800リエルですが、1800リエル分の切手はないので、2000リエル分の切手を貼ります」
設定された料金分の切手がないということ自体が理解しがたい。局員に見せてもらった料金表を見ると、ポストカードをアメリカに送る場合、0.55ドル(2161.5リエル)、アジアの国に送る場合は0.46ドル(1807.8リエル)とある。100リエル未満は切り捨てのようだ。時間がなかったので納得のいく回答を得られなかったのが残念だ。

〔定期購読をお申し込みくださった方々へ〕
お申し込みをありがとうございます。ここ数日、送ったはずのメールが届かないといったことが続いています。メールで定期購読を申し込んだのにこちらからの応答がないという方がいらっしゃいましたら、大変お手数ですが再度、メールにて御連絡いただければ幸いです。

■さらに少しだけ増ページ

トーマダーの創刊号はA4モノクロ16ページだった。
第2号は判型は同じで半分ほどカラーページを設け、ページ数も4ページ増やした。奮発して表紙もつけた。
第3号ではさらにページ数を増やして24ページにすることにした。ほんの少しずつだけど、前進しているような気がする。

3号までは、カンボジア人の日常生活に関する記事が多かったが、4号からは伝統文化や行事を紹介する記事を入れて行くつもりだ。3号の「次号予告」の欄でも触れているが、4号で予定しているのはカンボジアの護符についての話。取材対象者も見つかったので、うまく行けばそれなりにおもしろい内容になると思う。あとは、水祭りボートレース以外のお祭りや伝統行事・儀式なんかも紹介していきたい。